ハーバード留学/研究員記録

純国産(純ドメ)の日本男児。 総合商社でアメリカ、中国の投資の仕事をしてきた後、 ビジネスと政治経済の融合を目指してハーバード大学ケネディスクール(Harvard Kennedy School)に留学。 修士課程を卒業した後、現在は同大学の研究員として中国にて現地調査中。 アメリカや中国で感じることについて書いていきます。

2013-10-18から1日間の記事一覧

リアル・チャイナとジオポリティクス(6)

筆者は淡々と孫文のプレゼンを進めていった。孫文がとても日本びいきであったこと、孫文には日本人の妻がいたこと、またそもそも中国の近代化において、政治、社会、経済、革命、共和国、民主主義や共産主義など日本から逆輸入された多くの漢字が使用され、…

リアル・チャイナとジオポリティクス(5)

「実は日本人の〇〇から、今日はひとつ発表がある、みんなに聞いて欲しい。」ターンテーブルを取り囲む中国人が、一斉に筆者に振り返った。事前の前振りゼロで、文字通り凍り付いた筆者は、「え?なんのことでしたっけ?」と高官に尋ねると、「いつも話して…

リアル・チャイナとジオポリティクス(4)

ボストンの冬はとにかく降雪量が多かった。ただ「除雪のインフラ」も素晴らしく、夜中に大量に降った雪も、早朝に除雪車が主要な道路を除雪してくれるため、通学時間には自転車で通うことができた。それでも氷点下10度前後の日の自転車通学は、悪夢のように…

リアル・チャイナとジオポリティクス(3)

ボストンの夏は緑で埋め尽くされ、太陽に照らされたレンガの建物とマッチして、言葉で表現できないほどの素晴らしい風景となる。ただしボストンの秋は短い。11月には雪が降り始め、12月には氷点下が当たり前になっていった。 筆者が滞在していた際のボストン…

リアル・チャイナとジオポリティクス(2)

まずいくつか自分自身が体験したエピソードをご紹介します。2012年8月、筆者はハーバードにて中国に関心を持つ学生(中国人、日本人、アメリカ人など)を集めた勉強会の企画を進めていた。自分以外に中国人の女性幹事を立てて、それなりに人数が集まりそうな…