ハーバード留学/研究員記録

純国産(純ドメ)の日本男児。 総合商社でアメリカ、中国の投資の仕事をしてきた後、 ビジネスと政治経済の融合を目指してハーバード大学ケネディスクール(Harvard Kennedy School)に留学。 修士課程を卒業した後、現在は同大学の研究員として中国にて現地調査中。 アメリカや中国で感じることについて書いていきます。

ハーバード研究員が見たリアル・チャイナ (1)

ここは中国は浙江省の温州市。今回は筆者自身の研究をご紹介させて頂きます。 秋になったにも関わらず照りつける太陽、温度は30度を超えている。ジャケットを脱いでも、シャツに染み透るほどの汗。周囲で話される言葉は、中国語の普通語ではなく、地元の温州…

純粋ドメスティックが考えるグローバル人材(6)

「日本で忘れられた地政学という言葉」でご紹介した通り、欧米列強は、東インド会社など帝国主義の時代から、軍隊を動かすと同時に、資源権益や消費市場などの経済権益を確保し、それを本国に収益還元してきた長い歴史を有しており、必然的に「海外ビジネス…

純粋ドメスティックが考えるグローバル人材(5)

ここまでの話は海外で仕事をしていく上で不可欠な英語力(語学力)と、やや余談として筆者の中高時代の経験をネタにしたメンタル面の話をさせて頂いた。 ただもう少し野心的に捉えると、わざわざ「グローバル人材」と表現するところには、「ただの語学人材」…

純粋ドメスティックが考えるグローバル人材(4)

(4) 純粋ドメスティックな中高時代 ちょっとまじめなSpeaking、Writingの語学話が続いたので、少しくだけた話をしようと思う。ブログということで個人的な話になってしまい恐縮ながら、筆者は前述の通り、千葉の公立中学と県立高校を経験している。両校の校…

中国語投稿: 我和中国 (2)

(2) Fanatic China项目的代表 长大了后, 2000年, 我重新回到中国。 那个时候我是日本的大学本科生并且是国际学生组织AIESEC的 Fanatic China项目的代表。 西欧是AIESEC的发起地。这个是最大的国际学生组织, 是非政治和非营利, 致力于国际交流和国际企业进修…

純粋ドメスティックが考えるグローバル人材(3)

(3) SpeakingをWritingで補うことを戦略とした場合、、、 このアイディアを戦略とする場合、どういった方法論が考えられるだろうか。前述のプレゼン前の入念な資料作成や、メールや添付ファイルでのきめ細かなフォローに加えて、更なるウェブサイトや、ソー…

純粋ドメスティックが考えるグローバル人材(2)

(2) SpeakingをWritingで補うことの優位性 前回の投稿では純ドメとして語学力を最大限生かす方法として、SpeakingをWritingで補う方法について、筆者自身の実体験をもとにご紹介した。 更に付け加えて申し上げると、Writingであれば数年の訓練で、平均的なネ…

純粋ドメスティックが考えるグローバル人材(1)

「グローバル人材」という言葉が日本で流行している。ネットで検索しても「グローバル人材とはなにか?」や、「大学や企業はどのようにグローバル人材を育成するか?」という記事が山のように出てくる。これまでの投稿をご覧頂いた方は薄々感じられていると…

中国語投稿: 我和中国 (1)

(1) 第一次接触中国 我毕业于哈佛大学的政府学院,现在是哈佛东亚区的金融和经济方面的研究员。20多年来,我一直对中国文化还有社会有着浓厚的兴趣。一开始接触中国的文化源于我的父亲,他是一位对外国历史充满兴趣的日本历史老师,特别喜欢有悠久历史的中国…

英語投稿: REDESIGN CHINESE FINANCIAL SYSTEM (2)

ASSET FINANCE AND COOPERATION WITH FOREIGN CAPITAL The most effective measure for promoting SME financing is to utilize foreign know-how in the asset finance field. The primary factor that hinders the growth of the Chinese SME financing ma…

英語投稿: REDESIGN CHINESE FINANCIAL SYSTEM (1)

CHINESE ECONOMY AT A TURNING POINT The Chinese economy is facing a turning point. Until today, for more than two decades China has functioned as a global production site based on not-expensive, young labor, achieving an annual GDP growth r…

英語投稿: ASK WHAT YOU CAN DO

“With this construction machine, I want to make a fresh start in life. I want to have my family come back.” In a hydraulic shovel yard near Huzhou, is a home to quarries in Zhejiang, China. Mr. Wang, who comes from a small farm village, wa…

体験的TOEFL(英語)学習法 (8) ちょっとハイエンドな英語情報源

前回の投稿ではスタンダードな英語メディアの選択肢についてご紹介したが、今回はちょっとハイエンドな英語の情報源について、筆者の北米駐在時代、留学時代の経験に基づいてご紹介したい。(1)ハイエンドな海外旅行情報筆者は大学時代、新しい土地に海外旅行…

体験的TOEFL(英語)学習法 (7) ぜひ挑戦したい英語メディア

結局英語はコミュニケーション手段であり、情報収集のツールであるため、日本語メディアで手に入る情報なのであれば、わざわざ英語メディアに手を出す必要はないと感じる。但しやはり英語でしか手に入らない情報は多く存在し、海外で活躍することを目標とし…

体験的TOEFL(英語)学習法 (6) 英語メディアを日常的に活用する方法

筆者としては「TOEFL、このイマイマシキ難物 」で申し上げた通り、TOEFLが単なる試験対策に止まらず、「真の英語力」を鍛える上で有効な学習と感じている。一方で、試験を突破して留学をしても、欧米英語メディア(新聞、雑誌、テレビ、映画)の内容を「日常…

ハーバードの最強語学プログラム (5)

気が付くと、「倍返し」を誓ってから試行錯誤を続けながら、毎日夜中の2時、3時まで中国語と格闘して4か月余りが過ぎていた。最初は暗中模索の日々であったが、次第に自分でも実感できるほどに、中国語は上達していった。 相変わらずしばらくは一人シニア学…

ハーバードの最強語学プログラム (4)

マシンガン質問が1時間余り続き、ようやく初回の授業が終わった。まさにハチの巣にされた気分であった。茫然自失で教室を見渡すと、なんと先程まで話しかけても、微妙な反応だったイケメンとビルゲイツが、「いやぁ、やっぱり中級クラスよりも"多少"難しいよ…

ハーバードの最強語学プログラム (3)

若き大学生でごった返す語学棟に、突然のシニア学生の来訪、明らかに戸惑っている感が伝わってくるイケメンとビルゲイツ。もう一度「ニーハオ」と言ってみた。今度はイケメンが「ニーハオ」と答えてきた。なんともぎこちない。やはりケネディスクールのプロ…

ハーバードの最強語学プログラム (2)

ということで、妙ないきさつから「上級ビジネス中国語」を履修することになった。ハーバードの学部では授業に使用する教科書は、COOPと呼ばれる生協で購入することになる。 ちなみにCOOPには教科書だけでなく、壮絶な数のハーバード・グッズが販売されている…

ハーバードの最強語学プログラム (1)

筆者が留学を決断した時には、ひとつの野望があった。「せっかく仕事から離れるのだから、仕事をしていてはできないことをしてやろう」と。そのひとつが語学であった。 留学前に東京でお会いした、某有名ITコンサルティング会社の社長の方のアドバイスも背中…

体験的TOEFL(英語)学習法 (5)

(5)最新のネットツールを活用する 筆者は大学受験時代、国立受験5科目の内、英語が最も苦手な科目であった。なにしろ受験参考書はツマラナイこと極まりないし、外国語学習という割に田舎の県立高校であったため周囲に外国人は皆無の状態、モチベーションも上…

体験的TOEFL(英語)学習法 (4)

(4) Writing能力とSpeaking能力をどう高めるかシャドーイングによってListening能力が高まった段階で、WritingとSpeakingの能力開発に進むことが望ましい。重要な点は、リスニング力が中途半端な状態で、WritingとSpeakingに進まないことである。相手の言っ…

体験的TOEFL(英語)学習法 (3)

(3)シャドーイングを続けていくコツ 「体験的TOEFL(英語)学習法 (2) 」でご紹介した4冊の参考書は、内容がアカデミズムで難易度が比較的高い。TOEFL ibtの試験問題のレベルにほぼ一致しているものの、これらの硬派な教材だけでモチベーションを維持できる…

体験的TOEFL(英語)学習法 (2)

前回の投稿「体験的TOEFL(英語)学習法 (1) 」でご紹介した2冊の書籍を完了すれば、かなり難易度の高い英文でも、他者の助けを借りず自分自身で「精読」の状態で、読み進めていけるようになる。 精読できる状態になったところから、リーディング問題、リス…

体験的TOEFL(英語)学習法 (1)

TOEFLの件を投稿したところ、ブログを見てくれた友人から「どのように勉強すればいいのか?」と質問を頂いたので、大変僭越ながらあくまで参考まで、TOEFL ibt(英語)の学習法について自身の体験に基づいてご紹介しようと思う。 自身の体験というのは、筆者…

TOEFL、このイマイマシキ難物

筆者は留学時代、ちょうど安倍政権がTOEFLを日本国内の全大学の入学試験に義務付ける方針を打ち出したタイミングであったこともあり、エズラボーゲル先生の私塾や、他の日本人留学生の方との会話の中で英語試験TOEFLについて、かなり多く議論させて頂いた。 …

日本で忘れられた「地政学」という言葉

欧米では広く意識されていながら、あまり日本では浸透していない言葉のひとつに地政学(geopolitics)がある。筆者は今後日本において、地政学の必要性が飛躍的に高まると予想している。 地政学の学問的定義は、読んで字のごとく「地理学」と「政治学」の融…

尖閣問題でアメリカの姿勢が中途半端な理由

尖閣問題で、アメリカの姿勢が煮え切らないと感じている方は多いのではないだろうか。日本政府が尖閣は日本領だと主張している以上、同盟国として日本に同調して「尖閣は日本領だ」と言って然るべきと感じるところ、アメリカ政府は領土の帰属は判断を保留に…

ソフトパワーという名のイノベーション

先の投稿「セクシープロジェクトで差をつけろ」では、アメリカ的価値観であるリーダーシップ、イノベーション、アントレプレナーシップは、分野の垣根を越えて考えると共通した能力として捉えられるという見方をご紹介した。 それが技術志向のものか、ビジネ…

セクシープロジェクトで差をつけろ

「セクシープロジェクトで差をつけろ」は、マッキンゼー出身の経営コンサルタントであるトム・ピーターズ氏の洋書「The Project 50 (Reinventing Work)」を翻訳家の仁平和夫氏が日本語訳した書籍である。10年以上前、大学生だった時分に同書を紀伊国屋で手に…