ハーバード留学/研究員記録

純国産(純ドメ)の日本男児。 総合商社でアメリカ、中国の投資の仕事をしてきた後、 ビジネスと政治経済の融合を目指してハーバード大学ケネディスクール(Harvard Kennedy School)に留学。 修士課程を卒業した後、現在は同大学の研究員として中国にて現地調査中。 アメリカや中国で感じることについて書いていきます。

サウジアラビアの美人コンテスト

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以前、中東の仕事をしていた際に、サウジアラビアに数週間滞在したことがある。

イスラム教国はどこでも何らかの宗教上の制約(女性のスカーフ着用など)があるものだが、サウジアラビアは中でも最も厳しい制約を国民に課している。酒は外国人であっても、一滴飲んだだけで刑務所行き。豚肉も同様に最も忌避される食品であり所持禁止。飲み会の後に、豚骨ラーメンを食べにいくゴールデンコースは、サウジでしようとすれば(本当に)決死の覚悟が必要となる。成人病の治療には良い場所かもしれない。 

加えて厳しいのが女性に対する制約である。女性はこれまで会社で仕事することができず、車を運転することができず、夫がいなければ旅行もできない。結果、会社はヒゲの男性しかいない完全「男子校」状態。トイレも男子トイレしかない。これについては、現地で知り合ったイスラム教徒の説明によると、サウジの女性は労働の苦労から解放されて、ずっと家にいることで「大事にされている」とのこと。ものは考えようかも知れない。

特に驚くべきは、「男性の女性に対する視線」への規制である。気温50度の灼熱の環境でも、女性の肌の露出は厳禁である。女性は外出する際には常にアバヤと呼ばれる黒づくめの宗教服を、頭の先からつま先まで着なければならない。また夫以外の男性に間違ってぶつかることも許されず、同じエレベータに別の男性と二人で乗り合わせただけで浮気を疑われるので、夫が一緒でない限りは筆者が先に乗ったエレベータに乗ってもこない。

 

そんなサウジアラビアでも「女性の社会進出」はテーマとなっている。いまのスタートラインからだと、どんなに気合いを入れてもかなりの時間が掛かりそうではあるが、まずは会社で女性の募集広告を出し、女子トイレを作るところから始めている。いままでの人生で妻以外の女性と話したことのない男性社員に、女性の同僚ができたときにどんな反応になるのか、、、

 

そんな流れの中で、サウジアラビア初の美人コンテストが開催された。

遂にサウジも開放路線か?!と期待が高まる。

 

 

その貴重な美人コンテストの写真が、これ。

なにを基準に選んでいるのか、、、謎である。

 

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